12月18日夜8時ころ、予定日に6日後れて
ノンビリやさんのネネちゃんは生まれてきました。
でも、お産はスピーディで、3時間の安産でした。
その日の朝、予定日超過のため、提携先の産院へ診察へ。
「母子ともにとても元気だから、あと一週間待ちましょう」との
お医者様の温かい言葉に安堵しつつも、
一週間後には即、促進剤点滴、分娩台、産後5日間の入院が
待っているという現実にショックを隠せませんでした。
2日後にはパパの出張も控えています。
帰り道、何だか複雑な感情にこらえきれず、
「そろそろ出てきていいんだよ〜」って涙をポロポロ流しながら、
一駅はやく電車を降りて、ゆっくり歩いて帰ったのを覚えています。
帰宅後すぐに、
最終手段にと取っておいたひまし油(下剤)をゴックン。
その後全身を念入りにテルミーで癒していると、
どうもお腹の張りがいつもと違う気がします。
うーーーん。これは・・・。
夕方には5分おきに骨盤が痛くなり、ほぼ確信です。
助産師さんに来ていただきたいけれど、
そうなると、お風呂どころではなくなりそうなので、
とりあえずお風呂を沸かして、ゆっくりつかってからっと。
お風呂を出ると、すでに2〜3分おきの痛みになっていて、
痛い間はしゃべれないくらい。
でも、まだまだ生まれる雰囲気はしません。
助産師さんには
「痛い・・・かもしれません また連絡します〜」
くらいの軽いメール。
ひぃばばも
「今日生まれるかも分からないのに、助産師さんにご連絡なんかして
ご迷惑なんじゃないの?」
なんて。
すぐに助産師さんから
「一度帰るつもりで、様子だけ見に行くね〜。」
との電話をいただきました。
それからすぐ、仕事を早く切り上げてきてくれたパパと同時くらいに
助産師さんも到着しました。
パパは
「下剤の痛みなんじゃないの?」
なんて半信半疑。
下剤の痛みは5分おきに規則的に襲ったりしませんって。
私の様子を見た助産師さんは
「あらあら、これはこれは・・・。」
って、どんどんお産の準備を始めてくれました。
リビングの床で、2〜3分おきに声も出ない痛みをやり過ごす私を横に、
のんびり夕飯をつついている家族をちょっぴり恨めしく思いながらも、
「この程度ではまだ生まれないし、今のうちだから・・・」
とも思ったり。
だってこはなの時は、ここから24時間かかったんですから。
助産師さんの手製の股開きズボンにはき替えて
ジャスミンとクラリセージのほのかに香る、
スタンドライトのみの薄暗い寝室に
パパと助産師さんと移動した時にはかなりの激痛。
ラクな体勢を探して、
お布団を重ねたり枕を乗せたりするもピンときません。
結局、重ねた布団に座ったパパの膝に、
敷布団にひざ立ちした私がもたれることに。
こはなは、そんな様子に怖がってしまい、
ひぃばばとリビングで待っていることになりました。
あずき枕(これも助産師さんお手製で、
乾燥小豆の入ったタオル地のへにょへにょ枕です。
レンジで2分でホッカホカのスチーム枕になります)を
膝とお尻の間に挟み正座すると、心地いいし、
肛門を押さえられるし、
陣痛も進む気がしていい感じです。
途中、私の足がつりそうになったので、
敷布団にぺったり座ったパパの足の間に頭をもたせ、
横向き寝に体勢を変えました。
パパの左の太ももは、私の両腕にガッチリしがみつかれ、
お産の大黒柱になりました。
陣痛の波が襲ってくるたびに、突進するイノシシのように
パパの下腹部に頭を押し付ける私。
パパは股関節がはずれそうだったとか。
途中でこはなを呼びに行こうとするパパを
この状況で、1mmたりとも体勢を変えたくない私は
「ふざけるなー!」と必死でしがみついて引き止めます
(声は出ないので)。
パパと私以外の誰が呼ぼうとも来るハズのないこはなが
寝室に足を踏み入れたのは、
結局ネネちゃんが生まれた後になってしまいました。
そんな状況なので、
もちろんすぐそこのタンスの上にあるビデオもカメラも
パパは取ることも許されず、
作っておいたアロマのマッサージ用オイルも
無駄になってしまいました・・・。
どんどん進んでいくお産に、今どういう状況なのかつかめない私たち。
だってこはなの時は24時間かかりましたから・・・。
あっという間に(寝室に入って10分くらい??)
「髪の毛見えてるわよー。」の声。
「ええ!!? っていうことは、もういきんでもいい時期ってこと??」
なんて思う間もなく、いきみたくなってきた私ですが
「そっか。だからこんなに痛かったのね。納得納得。」
なんて冷静に思っていました。
「いきんでいいんだぁ。」と思ったら、ふっと気がラクになって、
「もうどうなってもいいから産んでしまえーーーーー!
どこが切れても破裂してもいい!」
って、こはなの時とまるで同じです。
真っ赤な熱い玉が下に落ちていくのを感じながら力を込めると、
「頭が出た!べっぴんさんよー!」の声。
体は?
こはなの時は頭が出ると同時に、にゅるにゅると全身出てくれたのに・・・。
今朝の産院で、エコーのおじさん技師が
「うわー。この子胴回りが大きいわ。」
って言っていたのが頭をよぎりました。
でも、なんのその。
次の陣痛で全部出てきてくれました。
ネネちゃん誕生です。
嬉しくて嬉しくて涙が噴き出しました。
「頑張ったね〜!初めから最後まで、全部自分の力で産んだんだよ!」
助産師さんの言葉に嗚咽が・・・。
まだお腹の中に残っている胎盤と、
ヘソの緒でつながっているそのままの状態で、
ネネちゃんは私のお腹の上乗せられました。
裸んボのネネちゃんをシャツをめくって直のお腹で抱っこする私。
あったかくっていい気持ち。
そのままじっとしていると、
ネネちゃんがお腹の上を自力で蹴りあがって来て、
自分の力でついにおっぱいを探し当てました!
カプッ!チュパチュパ。
上手に吸い始めたのでビックリ。
こはなはどんなに助産師さんがグイグイおっぱいを押し付けても
上手に飲めなかったのに。
それもこれも、
すぐに体重を計ったり体を拭いたりしてネネちゃんを刺激しないで
じっと待っていていてくれた助産師さんのお陰です。
こうやって自分の力でおっぱいを始められた子は、
その後もとってもおっぱいがラクなんだとか。
体重を計ったのは、それから一時間以上もたった後でした。
「他にもすること沢山あるんだからいいのよ。
ママと赤ちゃんのジャマはしないの。」って。
ヘソの緒は、拍動がなくなった時点で、
パパとこはなが2人でチョッキンしました。
この時をこはなはずっと楽しみにしていたんです。
産後2時間は、本当にゆったりと流れていきました。
湯たんぽでぬくぬくのお布団の中、
ネネちゃんと裸でくっつきながら、ぼーっと目をつぶって、
背中や足をさすってくれている助産師さんの手を感じていました。
本当に幸せなひととき。
人のぬくもりがこんなに尊いだなんて・・・。
傍らには、パパとヒザにのったこはな。
私は片手でこはなと手をつないだり、ホッペをなでたり。
こはなは初めネネちゃんをさわるのをためらいましたが、
皆が落ち着いて状況が分かってくると、
ばぁばやひぃばばと一緒に、プニプニしたりなでてみたり。
パパは私を着替えさせてくれたり、レメディを口に運んでくれたり、
マメマメしく動いてくれました。
ホメオパシーは、陣痛だと思った時すぐにアーニカとカレンデュラを
産後はアーニカ、カレンデュラと一応アコナイトをのみました。
フラワーエッセンスは、レスキューとオリーブを。
どちらも、ものすごくヒットしている風の刺激的なお味でした・・・。
助産師さんも
「出血もほとんどないし、
こんなに状態のいい産婦さんとベビーは初めてみた。」
と。
日々の自然療法のお陰です。
帰り際、
「今日は本当に朝からめいっぱいな日だったね。
午前中の受診から苦しくて、陣痛みたいなもんだったね。」
そう言った助産師さんと2人、手を取り合って泣きました。
そうそう。
お産の時、音楽はないほうが落ち着くからと
何もかけないでいたのですが、
陣痛が一番強い頃、カチッ、コチッっという
規則的なメトロノームのような音が
静寂の中響いているのが聞こえてきました。
「この音、とっても落ち着くなあ。
助産師さんがそう思ってメトロノームを持ってきてくれたのね。」
なんて思っていたのですが、後で聞いてみると、
そんな音は誰も聞こえなかったとのこと。
直前まで普通に動いていた寝室の柱時計が、
お産が始まった途端故障したり、
お産はとっても不思議です。
私はあの時どこへ行っていたのでしょうか。
真っ暗闇の静寂の中、カチッ、コチッという音と共に、
ポタン、ポタンと泉に水がしたたる光景も感じた気がします。
妊娠中、イメージの中でネネちゃんとよく行った雲の上や
静かな入り江にも行っていたような気もします。
今回、おうちでお産をしてみて思ったのは、
自宅出産は、私にとって
本当に自然な出来事だったなあということです。
お産が日常の一部だということを再確認させてくれた気がします。
陣痛・・・かなあというお腹の張りが始まってから、
産後家族4人で眠りにつくまで、私は本当にどこにも無理のない、
しなやかな一つの流れの中に身を置く事ができました。
私は誰にも気を使うことなく、心の求めるままに動き、
しゃべり、好きな体勢になり、
終始心地よく過ごすことが出来ました。
そうできたのも皆、
協力してくれた家族と、ステキな助産師さんのお陰。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
お産は大イベントでもお祭りでもなく、一つの日常。
人として、動物として、当たり前のこととして過ぎていきました。
でも、それから得られるものは、本当に大きなかけがえのないもの。
お産が日常だった昔を想って・・・。

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